今日は月初めの会社の会計整理をした。
午後三時ごろまでかかった。
以前より会計の出入りが簡単になって、早く出来るので苦にはならない。
ヘレン・ケラーの本は沢山ある。
孫のさらは、今まで五冊読んだ中で一番良いと言っていた。
半分はサリバン先生の素晴らしさが書いてある。
目も見えず・耳も聞こえず、言葉も話せず、闇と沈黙の世界に暮らしていたヘレン・ケラーが、夢の実現に向けて挑戦し続けた力づよい生涯を、ヘレンの残した希望に満ちた言葉でつづる。
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ヘレンが7歳になる頃、サリバン先生がやって来た。先生も目が悪く、盲学校で教育を受けた人だった。
人形を見つけて喜ぶヘレンにサリバン先生は手のひらに「人形」とつづった。しかし、ヘレンは指文字を最初は遊びだと思っていた。
一ヵ月たったある日、サリバン先生はヘレンの手に井戸水をかけながら、もう一方の手のひらに、指文字で「水」とつづった。
「この世界に言葉があることを知って、わたしの魂は目覚めました。光と希望とよろこびを得て、闇から解き放たれたのです。」
2,3年のうちに、ヘレンは数千語の言葉を覚えた。指文字で自分の思いを伝え、人と語り合えるようになった。
先生はヘレンに、まわりの世界を「見ること」、「聞くこと」を教えた。
「私たちは、目や耳で考えるわけではありません。考える力は、見える聞こえるとは別の能力なのです。」
ヘレンが手と鼻とで見、聞き取ったもの全てに、それを表す豊かで美しい言葉があることを、先生は教えた。
「わたしの中のどんな才能も、ひらめきも、よろこびも、すべて先生の手からあふれ出る言葉によって、目覚めたのです。」
先生と出会って三ヵ月、ヘレンは字が書けるようになった。その時からヘレンは、日記をつけ、手紙を出し、書くことに夢中になった。
先生は指文字で本を読み聞かせた。だが、ヘレンは自分でも自由に本が読みたかった。先生はヘレンに点字を教えた。
「最初の頃、わたしは点字で書かれた本を2,3冊しか持っていませんでした。それらを繰り返しむさぼり読んだので、しまいには点字がすり減って、読めなくなってしまいました。」
指文字の通訳が要らないように、唇とのどの動きからことばを読み取る訓練を始め、猛練習のかいあって、ついに人の話を通訳なしに「聞ける」ようになり、しゃべる事にも挑戦し、どうにか、しゃべれるようになった。
「家族と話せるのだと思うと、やる気は火のように燃えあがり、懸命の努力をしました。お母さんが、私の口から出る言葉を聞いて、喜びに震えながら、抱きしめてくれた時のことを忘れることが出来ません。」
ヘレンは沢山の本を読み、大学に入学しました。サリバン先生はすべての授業を、指文字で伝えました。読まなければならない本はサリバン先生は毎日、5時間も指文字で読み聞かせました。
「医者が止めたのにもかかわらず、先生はわたしの勉強のために、病気の目を使い続けたのです。」
ヘレンはこれまでのことを本に書いた。しかし、自分では見えも聞こえもしないものを、どうして言葉に表せるのだろう?と、疑問を感じる人たちもいた。
そんな人々には、分かっていないのだ。花の香りに誘われたヘレンが、春の土の柔らかさを足元に感じながら、花房を頬に押し当て、堅い幹をだいて木に登り、ふりそそぐ花びらを日差しを顔に浴びて、満開のライラックを「見る」ということを。
「闇と沈黙の中で、わたしはひたすら想像力をはたらかせ、思考力をきたえてきました。肝心なのは、見える見えないではないのです。」
ヘレンは社会のあらゆる問題について深く考え、勇気をもって発言した。しかし、ヘレンに障害があるという理由で、発言を認めない人は多かった。だが、ヘレンは、自分にも意見をいう権利があると信じ、決してひるまなかった。
「確かに、わたしには、みすぼらしい住まいは見えません。でも、やせ細った子ども達に触れることはできました。わたしは、社会が今のままで良いとは思いません。少しでも良くしたいのです。」
ヘレンは世界中を旅した。そして、目の不自由な人が自立するためには、何が必要なのかをたくさんの人に話をした。障害を持つ人々も、良い教育や職業が得られるべきだということを。
「障害とは、目が見えないことではありません。見えない人に対する見える人の態度こそが、障害なのです。」
49年もの間、サリバン先生はヘレンの傍らにいたが、ヘレンが56歳の時サリバン先生は亡くなった。
そして、87歳で亡くなるまでヘレンは世界中をめぐり、様々な人々に会って話をした。そして、はっきりと自分の意見を言い続けた。
「もちろん、わたしは自分の国を愛しています。でも、祖国へのわたしの愛は盲目ではありません。わたしが国の欠点によく気づくのは、それだけ深く国を愛しているからなのです。」
こんなに努力した人が他にいるだろうか・・・。
ヘレンの気持ちは察するに余り、その粘り強さは、尊敬するという言葉は軽すぎるように思う。