Contents |
1.矜持を持つ |
2.禅譲とは? |
3.忖度する |
1.矜持を持つ
矜持(きょうじ)を持つ
矜持とは?
誇りやプライド、自尊心といった意味を持つ言葉です。
矜持という言葉に使用されている漢字を分析してみると最初の
「矜」の字は「矜り(ほこり)」という言葉で、誇りと同じ意味を持っています。
2つ目の「持」は、「持つ」という漢字です。
《この言葉が出てきたのは、大河ドラマ【青天を衝け】の、27話
駿府藩の勘定組頭に任命された、渋沢栄一の言葉・・・・》
渋沢は、「百姓の矜持を持って、国に尽くす。」と、
勘定組頭の職を断るが慶喜の思いを知り、
フランスで学んだ「合本の商い」を進めて駿府藩の経済を潤していく。
武士の商人も上も下もない世の中になり、
「商人には、商人だからと言って卑屈にならず、
金さえ儲ければよいと道理に背くようなことがあってはならない。
また、武士には刀を捨て算盤勘定、
駿府の一端を担うという矜持を持ってもらいたい。
武士も商人もお互いに良いところを認め合い、
力を合わせて働くのです。」
時代が変わっていくときの、経済の要になった言葉だったであろう。
2. 禅譲とは?
この度の自民党総裁選についての新聞を読んで気になった言葉「禅譲」とは?
君主が、その地位を血縁者でない有徳の人物に譲ること。(実際には、歴史上禅譲と称していても、譲られる側が強制して行われていることが多い。)
この度の、第100代総理大臣に任命される岸田文雄氏
昨年、初めて総裁選に挑んだ。当時の安倍晋三首相はいったん禅譲のそぶりを見せながら、結局菅義偉氏の支持に回った。また、今回もキングメーカー的な存在になった今度こそ、後押ししてくれると思いきや、自分の派閥の高市早苗氏の支援をした。
権力を持つと、なかなか禅譲できないのだろう・・・
自分の後を考えて、得な方に動いてしまう・・・😣
人間の醜さだ・・・
3.忖度する
これも安倍晋三氏に絡む言葉だが、
近年、「忖度」という言葉をよく使うようになった。
本来の意味は、「相手の気持ちを考慮する。」ことで、
どちらかというとポジティブなイメージの言葉で、
広辞苑には「他人の心中をおしはかること」と書いてある。
「忖度」の「忖」は、推し量る、「度」には「物事の程度や数量をはかる」という意味があることから、そちらも「図る」という意味がある言葉だ。
2020年11月に発売された新明解国語辞典では、「忖度」について
「特に立場が上の人の意向を推測し、盲目的にそれに沿うように行動することの意で用いられる。」
という新たな意味がつけくわえられた。
顔色をうかがう、ご機嫌をとるといった。ややネガティブな意味合いが強くなっているのは否めない。
言葉は、時代と共に変化してくるのだ。